Column
2024.05.14
MM型カートリッジ、負荷容量を合わせずして音をかたるなかれ?
https://audiodesign.co.jp/column/オーディオテクニカのVM750SHというカートリッジをメインで音楽を楽しんでいます。
久々に気分転換でシュアーV15タイプ4MRを聴きたくなったので、ケースから取り出したところ、
針がなくなっていました。
まぁ40年以上頑張ってくれたので、仕方なし。
今までありがとう。
そんなこんなでジコーさんの「SASボロン」針に交換しました。
で、私のタイプ3は
セレニティのカートリッジスペーサーでアームからの不要振動を除去
SAS針でトレース性向上
イコライザーの負荷容量を100pFに設定
で、生まれ変わりました。
テクニカのVM750SHと音の質でそん色ないレベルです
(ちなみにVM750SHの負荷容量設定は0pFです)
そんなことをしている間に気が付いたのですが、タイプ3の負荷容量は400~500pFとタイプ4と大きく違います。
シュアーV15タイプ3とタイプ4で、比較批評を良くみます。
ほぼタイプ3が名機でタイプ4が、ダメな新型という批評が多いようです。
本当にそうなの?
ちゃんと負荷容量を正しく設定して試聴してますか? と、疑問がわいてきました。
タイプ3 負荷容量400~500
タイプ4 負荷容量200~300
VM750SH 負荷容量100~200
となると、ケーブルなどの負荷容量を200と仮定すると、イコライザー側の設定値は
タイプ3 負荷容量200~300
タイプ4 負荷容量0~100
VM750SH 負荷容量-100~0
となります。
負荷容量の設定できないイコライザーのでデフォルトは100くらいなのでしょうか?
だとすると、タイプ4やVM750SHの負荷容量を適正値以上に上げていくと、高域の音が強調されていきます。
となるとタイプ3の音は高域が落ち込み低音が強調された音になると想像されます。
少なくとも、負荷容量適正値で比較試聴がなされていないことが多いのではないでしょうか?
ちなみにVM750SHの音の批評に高域がキツイ、女性ボーカルの(さしすせそ)が強すぎる、というご意見を
見かけますが、是非とも負荷容量の設定を試みてください。
私のイコライザーでは0までしか無いのですが、「オーディオデザイン」さんのイコライザーには
-100設定があります。
(オーディオデザインさんのホームページに負荷容量について詳しい解説があります)
そしてセレニティのカートリッジスペーサーを使っていただければ、金属ボディの鳴きを押せられます。
負荷容量の設定で、音は大きく変わります、
アームの交換や線の交換などが、些末なことに思えるほど変化は大きいです。